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研究・教育領域
 

  私の研究・教育分野はファイナンス(finance)という分野です。日本語で「ファイナンス」と言うと、通常,資金調達の意味で使われますが、研究・教育分野としてのファイ ナンスは、主に証券市場と企業財務を研究する分野を指します。したがって、従来から日本の大学で開講されている科目の中では、「経営財務論」や「企業財務論」がファイナン ス分野の科目です。ただしファイナンスには、デリバティブの価格理論をはじめとする、い わゆる「金融工学」が入ります。したがって、私の研究・教育分野を表すのには、「経営財務論」や「企業財務論」より、分野の用語として世界的に確立しているファイナンスの方が適切なのです。
 

  さて、次に、証券市場について説明すると、それは、株式、債券、先物、オプショ ン等多種多様な資産を発行し,売買する市場を指します。そして、証券市場の研究でもっとも 重要な問題は、どのように価格が決定されるかという点です。この問題については、特定の仮定を設け、それらの仮定のもとで主に数学を使って理論価格を表す式を導出するというアプローチをとります。このようなアプローチによって導出された理論モデルには、資本資産評価モデル(CAPM)、ブラック・ショールズモデルがあります。 ちなみに、これら2つのモデルの提唱者はこれらのモデルの提唱に対してノーベル経済学賞を受賞しました。
 

  また、企業財務ですが、これは企業の財務活動全般を指す用語です。 ただし、ファイナンスの入門的な授業では,財務活動のうち次の3点に力点をおいて解説します。すなわち、企業が実物投資案の採否をどのように決めるべきか、企業がどのように資金調達をすべきか(資本構成)、企業がどのように配当を決めるべきか(配当政策)の3点です。これらについても、基本的な方法や理論がありますが、特に資本構成と配当政策に関する基礎的な理論の提唱者であるモディリアーニとミラーにノーベル経済学賞が与えられました。

 

歴略

 

  生まれは鳥取県です。高校時代に1年間米国留学をした後、東京大学経済学部、日系証券会社を経て、米国ニューヨーク大学ビジネススクールで博士号を取得。その後、デューク大学ビジネススクール(当時、全米で第7位(US News & World Report))で Assistant Professor、筑波大学社会工学系で助教授を経て、平成13年4月より法政大学経営学部で主にファイナンスの科目を教えています。

なお、法政大学では、経営学研究科(通称は「法政ビジネススクール」)においても授業と修論指導を担当していまして、2004年度には経営学研究科長を務めました。

 

 研究業績の簡単な説明

 

  私の研究業績は、主に、債券とデリバティブの価格理論に関わるものです。特に、下記の(1)は、ヒース・ジャロウ・モートンモデルとして知られる著名なモデル (Heath, Jarrow and Morton, "Bond Pricing and the Term Structure of the Interest Rates: A New Methodology," Econometrica, Vol.60, No.1 (1992),(pp.77-105)の先行研究として位置づけられる論文です。また(3)は、ハルの有名な教科書(John Hull, Options, Futures and Other Derivatives, 4th Edition, PrenticeHall)の18.2節で解説されている経路依存型証券の価格付け方法を最初に提唱した論文です。

 また、(10)の論文は、(3)の論文で提唱したアプローチをより一般的な枠組みの中で厳密に議論し、今まで扱えなかった例への応用を示した論文です。

さらに、(2)の論文は、米国では既に大量に発行され、日本でも近年盛んに発行されている資産担保証券に対して構造アプローチをもっとも早く提唱した論文の1つです。

 

主な研究業績

 

 (1) "Pricing Contingent Claims Under Interest Rate and Asset Price Risk," Journal of Finance, Vol.44, No.3 (1989), pp. 571-589. [単著]

 

 (2) "Pricing Path Dependent Securities Backed by a Pool of Heterogeneous Callable Debts," Proceedings of the 16th Annual Meetings, European Finance Association, (1989). [単著]

 

 (3) "Pricing Path Dependent Securities by the Extended Binomial Tree," Proceedings of the 17th Annual Meetings, European Finance Association, (1990). [単著]

 

 (4) "A Valuation of Contingent Claims Under Interest Rate and Asset Price Uncertainty," 鈴木實他編『現代経済社会における諸問題 第1巻』, 東洋経済新報社, (1994), pp. 359-376. [単著]

 

 (5)「債券先物のデュレーション公式」,『現代ファイナンス』, No.1 (1997), pp.69-77. [単著]

 

 (6)「国債の価格変動とマコーレイのデュレーション」,『現代ファイナンス』, No.2 (1997), pp. 87-104. [共著(2人), 筆頭]

 

 (7) "Securitization of Assets into Multiple Securities: AnOption-Theoretic Valuation," Japanese Journal of Financial Economics, Vol.2, No.1 (1998), pp. 57-77. [単著]

 

 (8) "Duration and Convexity of Coupon Bond Futures," Journal of Fixed Income, Vol.8, No.1 (1998), pp. 79-83. [単著]

 

 (9) "A Simplified Approach to Pricing Path Dependent Securities," 『多目的統計データバンク報告書』, No.75 (1999), pp. 61-103. [単著]

 

(10) "Pricing Path Dependent Securities by the Extended Tree Method," Management Science, Vol. 50, No. 9 (2004), pp. 1235-1248. [単著]

(11) 「『住宅金融公庫償還履歴データ』を使った全額繰上げ償還とデフォルトの分析」,『住宅・金融フォーラム』第2号 (2006), pp.3-33. [共著(2人)、筆頭]

(12) "Prepayment Behaviors of Japanese Residential Mortgages," Japan and the World Economy, Vol. 30 (2014), pp. 1-9. [共著(2人)、筆頭]

(13) 『入門・証券投資論』有斐閣 (2019)[共著 (2人),筆頭]

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